印鑑
印鑑を買おうと思いちょっと調べると必ず出て来る「開運印鑑」とか逆に「印鑑なんて何でもいい」だとか、情報が氾濫して何が正しいのか不安になることが多いと思います。 |
★印鑑で印象もかわる
そんな大袈裟な!なんて思われる方も多いのかもしれませんが、これは事実です。
特に「実印」の場合は顕著に出てきます。それはどういうことか。
実印の場合、札幌市の例をとって言えば、印鑑登録(実印登録)できないものは、
・氏名以外のものを表しているもの
・ゴム印など印面の変化しやすいもの
・印鑑の大きさが一辺の長さ8ミリ以内のものまたは、25ミリを越えるもの
・欠けていたりすり減っているもの
・他の人が登録を受けているもの
・指輪など変形しやすい印
となっています。
ということであれば、100円の既製認印(同じ印鑑が多数存在)を実印として登録する事も可能で、もちろんだからといって法的効力は何も変わりません。そう、コストや効率だけを優先してしまえば、100円の印鑑で必要十分です。しかし、本当にそれで良いのでしょうか?
では、実際に実印を使うシチュエーションを考えてみましょう。
実印が必要な場面は一般的に
・自動車や電話の売買 ・お金を借りる ・担保の設定 ・不動産取引 ・遺産相続 ・法人の役員になる時 ・公正証書 ・保証人になる時
などです。
そう、比較的大きなお金(価値のあるもの)が動くときに、実印が必要になります。これはどういうことか。
実印は、個人に1本のみの登録で、他人が登録していない印鑑であること。
つまり、その印鑑で、個人を特定し証明する唯一のモノであり、このことが重要な意味をもちます。確実に本人がその書類、取引に合意をしたという証明と責任が発生します。
これが、「実印はあなた自身をあらわすもの」と言われる所以で、だからこそ慣習的に、男性はより大きく頑強な印材で作り、女性は少し控えめな大きさで美しい印材で作り、なおかつ「姓」だけでなく「フルネーム」で作るものとされています。
それでは、この実印を100円で買った既製品で登録し、実際に使用した事を考えてみましょう。
想像してみて下さい。
例えば、あなたが、200万円のマイカーを購入する時や、2000万円するマンションの購入時などです。
担当の営業マンの目の前で、その印鑑を出して必要な書類に捺印しなければなりません。目の前にいる営業マンは、何十、何百という様々な方の実印を見てきている人間でしょう。あなたは、その人の前で、あなたを証明する小さな100円の印鑑を捺す事になります。
それを見た担当の営業マンはどう思うでしょう?あなたはお客様ですから、あなたに対して言葉に出して言う事はないでしょうが、
あなたを信用できる人間だと思うのでしょうか?
ようするには「印象」の問題です。
そんなこと関係ないし、気にしないとおっしゃる方は、それはそれだと思いますが、あえて「私は小さい安い人間です!」と大手を上げる人もいないでしょうし、また、そう思われて何のメリットがあるのでしょうか?
これは少し古い例えかもしれませんが、女性が、初対面の男性を見るときに、靴、カバン、時計をチェックしてその男性の価値を見定める事に似ていると思います。
だからといって、超高級なものを持ちなさいとか、とにかく大きくしなさいとも思いませんが、分相応のそれなりのものを持つ事が一番かと思います。
またセキュリティ面から見ても非常に危険で、あなたの全財産を管理するものが、どこでも手に入る既製品で良いのでしょうか?
「ウチにはそんな財産なんてないから・・・」いえいえ、よく思い返して下さい。実印が必要な場面は、自動車や電話の売買・お金を借りる・担保の設定・不動産取引・遺産相続・保証人になるなどですよ?
そうです、悪用されたら今ある財産以上の「借金」を負ったり「記憶のない契約の保証人」になりかねないのです。
◎個人印(実印・銀行印・認印)
印鑑証明を受けられるはんこです。 自身の分身となる大切な印鑑です。 |
銀行印は、金融機関に届け出るはんこです。 認印は、日頃最も多く使うはんこです。 |
上記のとおり、捺された印鑑の印象の違いは一目瞭然、これだけの差が出ます。
お勧めは、男性16.5mm、女性15mmです。
個人印の用途について詳しく知りたい方はごちらをクリック
印鑑の扱い方でも人間性は見られています
これは、実印というわけではありませんが、特に若い方など、就職やアルバイトの面接で履歴書を書きますよね。
その時に捺す印鑑でも、面接官や採用担当者は、その人物がどんな人なのかを想像しています。斜めに捺してあったり、薄かったり、擦れていたりすると「本当にやる気があるのか?」などと印象を悪くしてしまいます。
法的に問題がないから、これで良いという考えもありますが、受け取った側の印象的には大問題であったりします。
就職活動の場などは、それこそ人生を左右する事にもなりかねません
「印鑑なんて何でも同じ」が不幸のはじまり
「印鑑なんて使えれば何でも良いし何でも同じ」ってよく耳にします。
はたして本当にそうでしょうか?
別の話で、こんな話もよく聞きます。
「実印がどれだかわからなくなった」とか
「銀行にどれを登録したのかわからなくなった」なんて事も。
先ほどもお話ししましたが、実印は自動車や電話の売買、お金を借りる、不動産取引、遺産相続などなどに必要ですし、また銀行印は、自身の貯蓄、預金の管理をするものです。
つまり、印鑑はあなたの全財産を管理するための大切なものです。
こんな大切な存在を「何でもいい」「使えればいい」「安ければいい」などと思って扱っているから、いざとなった時に何がどれだかすらわからなくなってしまい、最悪、紛失したことすら気づかないこともあるのです。
もし、銀行印が悪用された時には「通帳の預金額」を失う恐れが、実印が悪用された時には「全財産を失う」どころか「財産以上の借金」を抱える恐れすらあります。
ですので、実印、銀行印、認印を併用する事は論外ですし、
用途に合わせてサイズや書体を変更して他の印鑑と混同させない事が大切です。
たかが印鑑、されど印鑑
印鑑で開運できます!とか、この印鑑で運気が上がります!
などと眉唾的な迷信を言うつもりはありません。
しかし、それなりの印鑑は、それなりの印象を相手に与えることは事実です。
しっかりした印鑑をお持ちの方は、「しっかりした方なんだ」と思ってもらえます。
例えば、親御さんがお子さんに、ちゃんとした印鑑を作って与える。それを使うお子さんは「ちゃんとした人」という印象をもってもらえ、またお子さんが「親が作ってくれたんです」などと会話した場合は、「しっかりした親御さんをもつお子さんは幸せですね」となっていくのです。
この「印象」の良さは、人生においてプラスになってもマイナスにはなりません。
そして、しっかり使い分ける事によりセキュリティ面から見ても安全で安心になるのです。
たかが印鑑、されど印鑑です。
会社の設立際に、法務局に登記する印鑑。 法人の実印として扱われます。 法人印行印は、口座開設や金銭管理に用いられる印鑑です。 |
法人で発行する契約書や領収書などの各種 |
◎はんこの材質
◎はんこの書体